住宅査定資格者

「住宅査定資格者」は、THK住宅査定システムを使って既存住宅の査定・評価ができる、NPO法人住環境デザイン協会に登録された人です。

資格者として登録されるには、宅地建物取引士、建築士、不動産鑑定士いずれかの資格を有し、本協会が開催する資格者講習を受講後、修了証の付与を受けることが必要です。

住宅査定資格者は、我が国が抱える、住宅に係る諸課題に真正面から取り組み、良質な住宅であるにもかかわらず築後20年から25年で価値ゼロとされてきた業界慣行を打破し、的確かつ公正な評価を与える資格者なので、その社会的役割は大きくまた重要です。

住宅査定資格者は、本制度の社会的意義・役割を学び、良質な既存住宅の価値を的確に評価するとともに、その利活用・流通に関する啓発・普及の役目も担う人材です。
本登録制度は、国土交通省補助事業である、「良質住宅ストック形成のための市場環境整備促進事業」遂行の中で、市場取引価格データ(一般財団法人建設物価調査会のデータ)を基礎に開発されたTHK住宅査定システムという、既存の査定方法を、より平易に、(売りたい・買いたい)消費者が良く理解し納得できるシステムを使うところに最大の特徴があり、他との差別化もそこに見出せます。

定義

住宅査定資格者は、NPO法人住環境デザイン協会が認定した資格者で、同時に、「THK
住宅査定システムを使って既存住宅を評価・査定する資格者」を指します。
資格者は本協会に『住宅査定資格者』として登録され、その名称が使えるようになります。

位置付け(イメージ)

活動目的

「既存住宅の評価・査定において、的確で、標準性を有する、公正な評価・価格を算出し、その内容を、(売りたい・買いたい)消費者により分かりやすく提示すること」および「既存住宅の利活用・流通促進に関する啓発・普及の役目を果たすこと」が住宅査定資格者の活動目的です。

社会性

住宅査定資格者は、資格者講習の履修を通して、その社会的役割を会得するとともに、資格登録後は社会的責任を自覚し研鑚を積むことが求められます。

今の日本の既存住宅の流通割合は、欧米に比べはるかに劣っており、また人口減も相俟って、空き家が増加の一途をたどる中、良質な既存住宅の利活用・流通の促進は喫緊の課題です。

資格者講習を履修し、登録された人は、既存住宅の良質性を、THK住宅査定システムに則って見きわめ、これまでともすれば専門的になりやすく、(売りたい・買いたい)消費者に分かりづらかった査定・評価をより平易に説明できるようになることが肝要となります。
そしてそれが、登録者の信用・信頼を醸成する基礎となり、延いては普遍性を持った、社会に貢献できる存在となります。

資格者登録メリット

(1)指定国家資格保有者
住宅査定資格者として登録されるのは、宅地建物取引士、建築士、不動産鑑定士のいずれかの国家資格を有する人のうち、既定の講習を履修し、修了証を付与された人です。

各資格者の登録メリットの主なものは次の通り。

1.3資格共通
 
① インスペクション(住宅診断)及び住宅の価格査定、土地の価格査定が1人で同時にきるようになる。(但し、既存住宅売買瑕疵保険加入の際のインスペクションは、既存住宅現況検査技術者講習会を受け、登録した建築士のみが可能。また、価格査定に伴う報酬については制約があります(下記遵守事項参照))
 
② ①により非登録者との差別化が明確になる


2.宅地建物取引士

① 建築分野を学ぶことにより対象住宅の部位別の査定が可能となり、これまでの取引事例を主とした査定方法に代わり、真の価値に基づく価格評価で流通促進に寄与できるようになる

② 説得力のある価格説明が消費者の信用・信頼を得ることになり、その後のビジネスチャンス拡大につなげられ、自らの社会的存在価値をよりアップすることにもつながる


3.建築士

① 実際の市場価格に基づく建物(住宅)価格の算定ができるようになる
② 実際の市場価格に基づく土地価格の算定ができるようになる

③ 既存住宅査定の新しいシステムが活用できる


4.不動産鑑定士

① 建物各部位の品質についての理解が深まり、実務に活かすことができるようになる
② 消費者に身近な存在となることでビジネスの活動領域や対象が拡大する


(2)登録後特典
資格登録者にはIDとPWが付与され、マイページが設定できる。
それにより、登録期間中は、ビジネス現場においてTHK住宅査定システムを自由に使うことができるとともにシステムサポートが受けられる。

公正な業務実施のための遵守事項

住宅査定資格者が行う既存住宅の査定・評価は、THK住宅査定システムに基づき、依頼者との契約により実施するものです。
査定の実施に当たっては、的確かつ公正な業務実施のため以下の事項を遵守する必要があります。
またこの業務は、依頼者の個人情報に触れることも少なくないので、個人情報の保護が厳に求められます。

1.諸法令の遵守
既存住宅の査定・評価に係る法令は多岐に亘るが、それぞれの法律の趣旨を理解し業務に当たらなければなりません。
そのことが住宅査定資格者の社会的信用・信頼を築く上で極めて重要です。そのためには日ごろから法令を意識し、逸脱せぬよう心掛けなければなりません。
なお今の法律では、個人の資格で、報酬を得て建物の査定評価が行えるのは不動産鑑定士と建築士、土地の査定が行えるのは不動産鑑定士に限られています。
2.THK住宅査定システムに則った調査の実施
住宅査定資格者が行う既存住宅の査定・評価は、的確(T)で、標準性(H)を有し、公正(K)な評価が期待できるTHK住宅査定システムに則った査定で行われることが重要です。
3.第三者性の確保
査定・評価は、中立の立場で客観性を持った業務として行わなければなりません。
よって査定を実施する前に、自ら事業としてその業務を手掛けていることの事前了解を得ることが必要です。
また当該取引に利害関係がある場合は、売主・買主双方の同意がある場合を除き、査定当事者となることは避けなければなりません。
4.守秘義務
住宅査定資格者は、査定・評価結果や調査依頼者に関する情報及び査定業務を実施したことにより得た情報を、依頼者の承諾なく他者に洩らしたり、提供又は公開してはなりません。
5.資格の停止
上記1~4の遵守事項にもとることがあったと認められる場合は、本協会は、当該住宅査定資格者の資格を停止することがあります。
活動ステージ

住宅査定資格者は、建築・不動産を多面的多角的に学ぶことにより、幅広い知見・知識を習得できるので、業界あるいは企業内においてユーティリティに富んだ欠くことのできない人材となれます。
そしてそれは、ビジネスの場において自らの存在価値を高め、良質な既存住宅の流通促進に欠かせない存在となる結果、ビジネス拡大のチャンスが増える可能性があります。